ノンちゃん事件簿No.2 2009 『宣告』

ノンちの容態が悪化、2つの病院をハシゴし、夜はemergencyへ入院、翌朝またかかりつけの病院へ搬送しさらに1日入院、とりあえず落ち着いて昨晩退院という、‘ママちゃん大パニックの巻-そしてパパちゃんはお留守’という今週の幕開けだった。

先週水曜日の1日入院後は良くなると思われたものの、次の日からまた失神を繰り返していたノエル。身体が硬直して倒れ、うめき声と共におしっこを漏らしてしまう。短時間で頻繁に起こるようになってしまい息も荒い。16日(月)朝に「相変わらずfaintを繰り返し、息も荒い。」と病院へ電話し、すぐにDr.Bに診てもらった。心不全の悪化だけでここまで失神を繰り返すのは考えにくく他に原因があるはず、心臓のスペシャリストを紹介するのでそちらでさらに検査してくるようにと指示された。「Dr.Kという評判のドクターで予約が取りづらいのですが、ラッキーなことに今日の午後1時に予約が取れました。ノエルのことは私からDr.Kに話しておきますから。」と、これまでのノエルのカルテのコピーとレントゲン写真を渡され、橋を渡ってイーストベイにある病院へ向った。

さすが評判のドクターだけあってすぐには会えなかった。まずはインターンの助手が診察し状況を把握、それをDr.Kに伝えて検査に入るという。その検査結果はDr.Kから説明すると言われ、1時間弱の検査入院後、ようやくDr.Kとご対面。まだ若い、でも貫禄の在る‘エキスパート’というオーラの出た先生だった。ultrasoundとECG(electrocardiogram:心電図)から、肺高血圧症(Pulmonary Hypertension)と診断され、失神もおそらくこれが原因とのこと。心不全のmedicationと平行に、肺高血圧症治療も始めることになり、薬のprescriptionを貰って帰ってきた。

さっそくdrug storeで薬を受け取ってみるとナント!人間用のバイアグラ!「マジっ?」とインターネットで調べてみると、一般的に知られている利用法の他にいくつかの治療薬としても使われ、その中に肺高血圧症も含まれていた。帰宅中、そして家に到着するなりまたfaintしたので指示通り1/4をあげたのだが…。それから数時間後である、emergencyへの道が開かれてしまったのは。

今まで具合が悪くても食欲だけはあったノンちが食べない。呼吸も今まで以上に荒くなっている。2件の病院へ連れまわしたストレスかな?と最初は思っていたのだが、10時を過ぎると明らかに呼吸が異常で意識も朦朧、すぐ電話してemegencyへ飛んで行った。着くなり訳も分からぬまま奥へ連れて行かれたノンち。数分後スタッフが出てきて酸素吸入ケージに入れたと言う。それから待つこと約1時間。ドクターに呼ばれ話し合い、施される治療と朝まで入院ということを告げられて家に戻ったのは夜中の1時。翌朝7時半に迎えに来るよう言われており、それまでの約6時間、いつまたfaintするかという不安で眠れなかったここ数日間の緊張からも開放され、ゆっくり眠れると思ってベッドへ入るが、イサオも仕事で不在、ノエルが我が子となって以来初めて体験する一人ぽっちの夜というものが、寂しくて悲しくて心配で涙が止まらず、結局殆ど眠れなかった。

翌朝(17日)6時過ぎに緊急のドクターから電話があった。「一晩酸素吸入をしてとりあえず落ち着いてはいるがまだalertの状態であることは変わりません。状況は全て担当医のDr.B宛にfaxしておいたので、pick-upしてそのままC病院へ搬送してください。」と言われ、迎えに行ってみると疲れきった様子のノエルが出てきた。思わず泣きそうになるが、プッと笑ってしまった。St.Patrick's Dayにちなんでクローバー柄のスカーフが巻かれ、カラーコーディネートされた緑の包帯がされているのである。こんなseriousな状況でもユーモアを忘れないこういうアメリカ魂が好きである。

そのままC病院へ向うと話は既に行っており、開院前の時間でもすぐに通してくれた。check-inを済ましノエルを預けて家に戻り、午後2時過ぎ、「酸素も取り外しとりあえず落ち着きました。もうしばらく様子を見、今後のmedicationについてお話したいので5時半に迎えに来てください。」とDr.Bから電話。そして夕方、説明を受ける。とにかくこの先は心不全と肺高血圧症の薬とバランスよく付き合ってゆくしかないと。どちらかの薬がよく効いたと思えばもう一方に悪影響が出たりと、そのバランスが大事とおっしゃる。今回の事件もそれが原因らしい。バイアグラが肺高血圧によく効いた反面、心不全の方に負担が出てしまったという。薬博士と評判でもあるDr.Bの指示の元、新たな方法でmedicationを始めてゆくことになった。

そして最後に笑顔でさらっとDr.Bがおっしゃった。「あとどれくらいの時間がノエルに残されているかはわかりません。数ヶ月かもしれない…。この薬もどこまで効果が出るか保障できないし。でも出来る限りのことをやっていきましょう。」と。一気に涙がこぼれた。でも、怖くて聞くことのできなかったことをDr.の方から言ってくださり、医者から見てもそうなのだから何があってももうおかしくないんだな…と、少しだけ、現実を受け止められたような気がする。疲れ切って頭から湯気が出ていそうなノンちゃんがアシスタントに抱かれて出てきたのを見て、また涙が出た。「よく頑張ったね。」と言いながら、何度もkissして抱きしめた。

それから今日の今まで、一度もfaintしていない。食欲もあり足取りもしっかりしてきて、すごく良くなっているように思う。でも油断は禁物。明日また病院へ再検査。頑張れ、ノンちゃん!

ノンちゃんがこの世に生まれてきてから預かった大事な命、ママちゃんとパパちゃんが最後まで責任をもって見届けるから。思い残すことなく我がままいっぱいこれからも甘えて、たとえ一秒でもいいから少しでも長く、ノンちゃんのその温もりを感じさせてちょうだいね。‘生きている’という条件付でなく、最期も含めたノンちゃんの全人生を愛してあげることが本当に愛してるってことなんだなと、ここ最近の一生懸命生きようとするあなたを見て、ママちゃんは思いました。あなたのことが大好きだから、あなたのあるがままを受け入れなくちゃと、少しずつだけど、強くなろうとしています。ノンちゃんとママちゃんとにあとどれだけの時間が残されているかわからないけれど、あなたがママちゃんの笑顔だけを思い出してくれるように、強くなりたいと思っています。あなたと過ごす一瞬一瞬を勇気に変えていかなくちゃね…。

今回のことで温かい励ましのメールを頂きましてありがとうございました。イサオ不在中のこの大事件、なんとか乗り切れたのも皆様の励ましと、そして、電話するとすぐに駆けつけてくれ殆どいつも傍に居てくださったYさんMさんご夫妻と、力を貸してくれた友人たちのおかげです。こんなにも愛されて心配されてるノンちゃんは本当に幸せものだと、心から感じました。感謝しています。

がんばって!

今は落ち着いているんですね!よかった~。
ご無沙汰していて、ノエル嬢元気かな~?と遊びに来たところだったのでびっくり。

ブログを読んでいて、ずっと『がんばれ!がんばれ!』と祈っていました。
ノエル嬢にとっても、少しでもパパちゃんママちゃんのそばにいられることが
幸せだものね。1分でも1秒でも長くがんばって欲しい!

チアキさんもパパさんがいないときで大変でしたね!
よく落ち着いてがんばったな~!と思います(^ ^)

今のいい調子が続きますように!祈ってますね!

nojikoさん、ありがとう!

nojikoさん、お久しぶりです。
ご心配のメッセージをありがとうございます。

シッポはまだ下がったまま(でも食べ物見せたときだけ上がるの。苦笑)、
行動1つするにも時間がかかりますが、足取りは日に日にしっかりしてきています。
パパちゃんも今日仕事先から戻ってくるので、
それが何よりの特効薬になると思います。

医者嫌いのノンちに大きなストレスを与えることを考えると、
連れて行くタイミングが本当に難しくて…。
でも今回はどれも正解だったと思っています。
後日談で書いたから落ち着いているように見えますが、とんでもないの。
緊急事態と言葉の壁と自分しかいないというトリプルなプレッシャーで、
この数日間にもう一生分の精神力を使い果たしてしまいました。(苦笑)

温かい応援、ありがとう!がんばります!

のんちゃん

ちあきさん、お久しぶりです。
今日の日記読んでぼろぼろ泣いてしまいました。
でもPatty's dayの緑の包帯でちあきさんと同じくぷっと吹き出してしまいました。笑
いつの日かはお別れする日がくると思っていても悲しいものですよね。
のんちゃん、最後の最後まで愛情たっぷりうけて幸せですね。
のんちゃんが苦しまずにゆっくり穏やかな日々を過ごせることを祈っています。

sakuaさん、ありがとう!

sakuraさん、お久しぶりです。
温かいメッセージをありがとうございます。
お蔭様で日に日に回復しつつあり、退院3日目の今日は大分ラクになりました。
ノンちゃんも私自身も…。

そう、必ず別れの日が来るって、どこかではわかっているんです。
でもまだ正面から受け止めることが出来なくて…。
とにかく悔いの残らないよう、精一杯のことをしてあげるのが
日々のエネルギーとなっています。
そしてsakuraさん始め、多くの方にこのような温かい応援を頂けることが
とても嬉しく、それが支えとなっています。ありがとう…。

それにしても。普通の英単語でさえもう覚えられなくなっているのに、
獣医へ行く度に出てくる医療用語に毎回涙目になっています(苦笑)。